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重要!2011「日本」の解き方 高橋洋一 ZAKZAK



財政と増税のみ報じられたOECDの経済審査報告書 金融政策後回しのワケは?

2011.04.28  連載:2011「日本」の解き方
OECD(経済協力開発機構)の本部はフランスのパリにある。その起源は、1948年欧州16カ国で発足したOEEC(欧州経済協力機構)だ。その後、61年、OEEC加盟国に米国およびカナダが加わりOECDができた。日本は64年に加盟国となった。現在の加盟国は30カ国だ。
OECDは毎年加盟国の経済政策をサーベイし報告書を発表している。サーベイは、OECDと各国の政策担当者が話しながら作成され、エコノミックサーベイといわれるもので、日本に対するサーベイが「対日審査」といわれている。
21日発表の対日審査のオリジナル報告書では、東日本大震災後の経済見通し、金融政策、財政政策、新成長戦略、教育システム、労働市場という順番の章立てになっている。
しかし、日本での記者会見で配布された対日審査のアウトラインでは、日本の財政の持続可能性の達成、デフレを終了させる金融政策、日本の潜在成長力を加速する新成長戦略、教育システム改革、労働市場という順番である。
つづく
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)



「経済成長で財政破綻する」財務省理論のトリックを暴くOECDも目的の最上位に

2011.04.29 連載:2011「日本」の解き方
21日、OECD(経済協力開発機構)対日審査報告書の発表会見で、「経済成長すると破綻するのではないか」というフロアからの質問があった。それに対して、グリアOECD事務総長は、「その質問は罠か」と冗談を交えながら、「金利が上がって財政が大変になるからといって成長を諦めるわけにはいかない。成長がすべて」と言い切った。
OECDは、先進国間の自由な意見交換・情報交換を通じて、(1)経済成長(2)貿易自由化(3)途上国支援に貢献することを目的としている(OECDの三大目的)。成長を否定できるはずない。
つづく
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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戦後日本政治史を学ぶためのブックガイド 教養課程

ぼくが、1年コースの戦後政治史のゼミを開くとしたら、課題図書に何をあげるかを考えてみた。

手に入りやすい本だと、以下の3冊を基本書とするだろう。

どれを選んでも、間違いはない。

これは比較的新しいもの。

自民党―政権党の38年 (中公文庫)/北岡 伸一 ¥980

これは、初版は1976年だが、二度の絶版にも耐えた名著だ。

戦後保守党史 (岩波現代文庫)/冨森 叡児 ¥1,155

これも石川氏亡き後、山口二郎教授に受け継がれて改版を重ね風雪に耐えたものだ。

戦後政治史 第三版 (岩波新書)/石川 真澄 ¥945

これら3冊何れかをこなしてから次に進もう。


以下が、セカンドステップだ。

以下の故升味教授の4冊がもう一歩踏み込む良い手助けになる。

古本なら文庫本以下の価格で手に入るから、ほんと幸せな時代だ。

すぐに出せるものはAMAZONに画像も追加しておいた。大きいやつがそうだ。

戦後政治 上 1945/升味 準之輔 ¥2,310

現代政治―1955年以後 (上)/升味 準之輔 ¥2,625

上記までは、教科書然とした少々退屈なものだが、以下のものは、各紙政治部の記者による討論の記録で大変わかりやすく、ざっくばらんに語り、濃い内容になっている。

戦後保守政治の軌跡―吉田内閣から鈴木内閣まで 座談会 (1982年)/後藤 基夫 内田健三 石川真澄 ¥1,785

セカンドステップは、上記何れかで良いと思う。


サードステップでは、もうちょっと視野を広げよう。

正村教授は経済政策が専門なんだけど、非常に包括的な戦後史を提供している。

こいつで、上で学んだ政治家たちの活躍した時代背景の概略が身につくと思う。 これも、古本なら安価で手に入る。

戦後史 上/正村 公宏 ¥2,625

戦後史 下/正村 公宏 ¥2,520


あとは、自由研究だ。楽しく勉強しよう。

以下は、秘書官による回顧録である。彼らは一秘書としてではなく、後続の指南役としても活躍した。

資料としても読み物としても楽しめるものになっている。

ここの画像はパス。本はあるんだけど、ちょっと出してこれない。

池田勇人とその時代 (朝日文庫)/伊藤 昌哉 ¥525

自民党戦国史〈上〉 (ちくま文庫)/伊藤 昌哉 ¥1,050

新・自民党戦国史/伊藤 昌哉 ¥1,264

政治家田中角栄 (集英社文庫)/早坂 茂三 ¥840

自民党幹事長室の30年 (中公文庫)/奥島 貞雄 ¥940

以下は、フィクションだかノンフィクションだか判んない微妙なものだが、 面白さという点では断然こちらだね。

まあ、ほんとはここから始めた方が良いのかもしんない。(^_^;)

ぼくの学生のころは、戸川氏が健在で『吉田学校』が映画になったり、著作も次々と出ていた。

小説吉田学校〈第1部〉保守本流 (人物文庫)/戸川 猪佐武 ¥735

今は、大下氏があとを継いだ感じだ。

吉田 茂vs鳩山一郎 昭和政権暗闘史 一巻 (静山社文庫)/大下 英治 ¥800

岸 信介VS大野伴睦 昭和政権暗闘史 二巻 (静山社文庫)/大下 英治 ¥840

池田勇人VS佐藤栄作 昭和政権暗闘史 三巻 (静山社文庫)/大下 英治 ¥840

田中角栄VS福田赳夫 昭和政権暗闘史 四巻 (静山社文庫)/大下 英治 ¥880

小沢一郎VS自由民主党 昭和政権暗闘史 六巻 (静山社文庫)/大下 英治 ¥840

こうしてみると、誠に残念なことに、ぼくの学生時代とそんなに学習環境があんまり変わってない。

日本の政治学者は何をしてきたのだろう?

技術的な細々したようなものは、沢山あるのだけれど、骨の太い歴史叙述が全くないように思う。

ついでに社会党だ。

社会党は、もっともっと残念な状態だ。

良い本が、もう1冊あったが思い出せない。

戦後史のなかの日本社会党―その理想主義とは何であったのか (中公新書)/原 彬久 ¥1,029


今回は、あくまで史的なもので、ほんとのこと言うと、こういう部分は、足腰を鍛えてるだけで、 全然、面白くない。

基礎体力として事柄の発生順と登場人物を暗記するだけのことだ。

現在の政治の骨格は、三角大福中の時代(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘)までに、

ほとんどが形作られたものなので、そこまで押さえておけば基礎は出来たと思って良いと思う。

このあたりまでの政治家は、自分のアイデンティティなり、イデオロギーなりを明確に提示し、実行してきた。

ぼく自身の感想では、そのようなものを痛切に感じとれるのは、角栄までだ。

また、現在端的に表れている政治の意志が散漫になりかけてきたのも先の三角大福中のあたりからだ。

これは、経済成長が安定軌道に乗ったことと、

宿願ともいうべき戦後処理の問題が一定の解決を見たこと、

冷戦がある一定の安定状態に入り、左右のイデオロギー闘争がほぼ決着を見たこと、

要は、目標が無くなってしまったことが大きいんだと思う。


次のステップとして、基本知識を経済史とリンクさせる必要がある。その次は外交史・国際関係だ。

端折って学習するなら、正村教授のこれ

現代史/正村 公宏 ¥3,975

が良いかもしれない。これは、先の「戦後史」と被るんだけど、もうちょっと立ち位置を退いて、

世界規模での鳥瞰図を与えてくれる手頃な入門書だ。

ここまでやって、はじめて自伝などの一次資料を読む解く楽しみが味わえるようになってくる。

また、最低、このくらいのステップを踏まないと、新聞で書かれているような事象から、

いろんなことを読みとる力というのは、なかなかついてこない。

次のステップについては気が向いたらまた書くことにします。

・・・・って、ぼくが、なんでこんなことを、ここに書いてるんだろう?( ̄ー ̄;

実はね。最近、選挙のからみもあって、若い男の子と話したんだ。

・・・表層的な事情については色々偉そうなこという子なんだけど、なんとも、足下が覚束無い。

まぁ、いつの時代も、そう言うものなんだけどね。

最新のオブジェクト指向バリバリの若いプログラマが、数値計算で転けてるような感じかな?

こっちが恥ずかしくなっちゃうんだよね。・・・・たくぅ・・・( ̄∩ ̄#

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待ちに待った本命登場! ジョン・ロールズ『正義論 新訳改訂版』

前に、サンデルの著作について、ちょっと書きましたが、(これからの「正義」の話をしよう マイケル・サンデル

いよいよ、本命の再登場です。

というのも、いまや大ベストセラー作家となったサンデルではありますが、かれの出世作は、ロールズとの対決の書だったからです。『これから「正義」の話をしよう』でも、1章を割いて取り上げています。

そんなこととは、かかわりなく、本命中の本命です。

 

現代政治学の古典中の古典であり、諸議論の震源地になっている重要な書籍です。

主要国でこの本が読めなかったのは日本だけではないでしょうか?

わたしのロールズ体験は、大学生の頃に遡ります。

30年近く前のことですので、その頃は、まだヨーロッパ・マルクス主義系の思潮の影響が強く英米の思潮についてはまだまだ受け入れられるような状況になかったと思います。

その頃に、紀伊国屋書店から出ていたのですが、何らかの事情で再販がされないままになっていました。

ぼく自身は、同志社の学生会館の生協の書店に行く度に、手に取りながら、あまりの難解さに結局購入しないままになっていました。

でも、大変気になる本でした。まぁ・・・そのうち、購入しようと思ってたのですが、残念なことにその後、重刷されることなく入手難になってしまい復刊ドットコムにリクエストをあげていました。

ロールズの議論については、あちこちで紹介されているんだけれど、肝心の主著が読めない状況がずーっと続いていました。

その状況からやっと開放されることになったわけです。

これは、その筋の人にとっては、『事件』ともいえるものです。

とはいえ、単独で読み進めようとしても読めるものではありません。訳者の以下の著作が導きの糸となるでしょう。

この本の中で川本氏は「正義論」の翻訳宣言をしていたのだ。・・・・だから、10年以上焦らされたことになる。

 

ちょっと外れますが、

も参考になります。

この本やロールズを紹介できる立場にないので、出版されたことの告知に止めざるを得ません。

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リーマン・ショック・コンフィデンシャル

今、この本を読んでいます。上巻を読み終えたところです。この本の原題は「Too big to fail」という聴きなれた言葉です。

以前に、

愚者の黄金
愚者の黄金 ジリアン テット

のことを名前だけ紹介していましたが、『リーマン・ショック』を読み進めながら、下巻も読むべきか、『愚者』で充分なのじゃないかなぁなんて思ってました。

『愚者』は、JPモルガンの若者たちが開発したクレジット・デリバティブ手法が、どのように生み出され今回の金融危機を引き起こしていったかという誰もが関心を持つ本質的な疑問を主題に据えているのに対し、『リーマン・ショック』は、今回の危機において、誰だ、いつ、誰と、どういう交渉をしたのかという、人間ドラマを主題としていおり、週刊誌的な興味をそそるばかりでことの本質をお座なりにしているという感じがしたからです。

今、半分まで読み進めた段階では、そのような思いは消えてしまいました。『リーマン・ショック』に記述されている人間模様は、さまざまな交渉の格好のケーススタディとなると思うようになったからです。

今回の金融危機に関する外観を得るには、上記3冊をセットで読むことを、ぜひお勧めします。『愚者』で先にデリバティブの概観を得て、『リーマン・ショック』で、全体像を知るという風に読み進めるとよいと思いました。

経済学的なことに関しては、別項としましょう。

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『中央銀行は闘う 資本主義を救えるか』 竹森俊平著 日本経済新聞社

 

最早、ベストセラーの著者の本を紹介するのも憚れるんだけど、こいつもまた大変面白い本です。

日経には、こないだ、このサイトでの引用が長すぎるって怒られたので、書きたい気持ちの腰を折られるんですけど、

この本の主題は2つだと著者は言います。

1.今回のユーロ危機に際しての欧州中央銀行の行動を評価すること。

2.今回の金融危機の大惨事の後、G.S.やJPモルガンなどが、一挙に立ち直り、史上最高益を達成することが出来たのか?

 

多くののエコノミストは、

誰でも知ってる簡単なことを簡単に説明するだけか、

自分が説明出来る理屈で、何でも説明しようとしてトンチンカンなこという人が多いんだけど、

竹森氏にはいつも感心しまう。

彼は、みんなが疑問に思ってるんだけど、しっかり説明してくれる人がいないことを、明快にそれも大変、面白説明しくてくれます。

著者は、奥ゆかしいので、主題は上記2点だと言うが、日銀批判の書です。

どう考えても、何事においても、日本だけが、取り残されている気がしません?

そう、政官民が、間違った政策をとり続けているだけなのです。

 


 

二人を一緒に紹介して良いのか迷うところですが、

 

埋蔵金は、多分、彼の言うとおりにあるんだと思いますけど、

調べる気もないんだけど、私企業も上場すれば、情報開示するし、

中小企業だって、銀行や税務署は、情報開示を要求するのだから、

お上も自ら襟を正して、公開にしないと、自分たちではどうにもならなくなってんだから、

アドバイスのもらいようもないと思うんだけど・・・・・、実は、全然大丈夫なのかしら・・・・。

でも、情報が出ない限りは、在るんだか無いんだかわかんないよね。

まぁ埋蔵金云々と言うことは別にして、

我が国でデフレが続く、諸事情ついて詳細に語っています。

たとえば「古賀連合会長の「日銀法改正」 発言を報じないメディアの自滅 みたいな・・・。

犯人はこの人達だと言うことも明快に説明されています。

これも、良い本だと思いました。

高橋洋一「ニュースの深層」 なども要注目です!

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「国際政治の理論」ケネス・ウォルツ,「バロー マクロ経済学」ロバート・J. バロー

隠れるように、声を潜めるようにひっそりと棚の中に、置かれていました。
思わず声が出たよ。
待ち焦がれていた邦訳です。邦訳が進められているのは知っていましたが、
いっこうに出る気配がないので諦めてましたよ。・・・ほんと。
これほど世間を揺るがし、確固たる地位を確立した本の出版に30年近くをゆうするのは、
いったいどんな理由があるのか?モーゲンソーと言い、アロンと言い、ウォルツと言い。

わたしは、最近、書評を読まないので知りませんが、どこかで取り上げられたのでしょうか?

あまりにも、ひっそりとした出会いでした。

じっくり読んでから、紹介したいと思います。

こんな思いは、

以来です。

こいつも出ていました。所謂、市場均衡アプローチ、非ケインジアンアプローチによるマクロ経済学の教科書です。

旧版とは全く違うものになっており、非ケインジアンのマクロって何?という人には、有用だと思いますが、

何とも思わない人は、素直にマンキューやスティグリッツ、バーナンキをやった方が良いと思います。その後に学ぶべきでしょう。

本邦では、この手のアプローチの教科書が少ないので貴重なものです。

でも、ケインジアンの復活期なので時期が悪いかなぁ・・・・。

わたしも、学生時代は市場均衡アプローチ全盛、黄金期でしたのでその洗礼を受けていますが、

不況期の経済実態と理論の遊離感に悩み、理論的にはケインジアンシンパだけど、お上に対する人間観から実際の運営面では、市場均衡アプローチ支持を表明していました。

最近のケインジアン復興には、喜びたい反面、

本邦での市場均衡アプローチのシゴキを潜ってないお上の都合的古ケインジアンの言説は、ほとんど効力を持たないことを自覚して欲しいものです。

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これからの「正義」の話をしよう マイケル・サンデル

戦後、日本で正面切って正義を語ることは、無くなってしまいました
その筋では、やれ、ロールズがどうのこうの・・・。
・・・ノージックがどうの。延々ひとの言葉を借りて繰り返すだけ。
日本人には、妙に馴染みにくい論争があったので、いくらでも繰り返せる。
でも、真剣に語ってるのは、正義の味方アメリカ人ばかりです。
ま、そのあたりは諦めるとして、
今、本当に、この人の話が聞きたいなと思ってたひと達のひとりマイケル・サンデルの議論がこれです。

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学 マイケル・サンデル Michael J. Sandel

商品の説明
内容紹介
『ハーバード白熱教室』NHK教育テレビにて放送中(2010年4月4日~6月20日、毎週日曜18:00~19:00、全12回)! ハーバード大学史上最多の履修生数をほこる超人気哲学講義、待望の書籍化!
推薦:宮台真司氏
1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺すべきか? 金持ちに高い税金を課し、貧しい人びとに再分配するのは公正なことだろうか? 前の世代が犯した過ちについて、私たちに償いの義務はあるのだろうか――。
つまるところこれらは、「正義」をめぐる哲学の問題なのだ。社会に生きるうえで私たちが直面する、正解のない、にもかかわらず決断をせまられる問題である。
哲学は、机上の空論では断じてない。金融危機、経済格差、テロ、戦後補償といった、現代世界を覆う無数の困難の奥には、つねにこうした哲学・倫理の問題が潜んでいる。この問題に向き合うことなしには、よい社会をつくり、そこで生きることはできない。
アリストテレス、ロック、カント、ベンサム、ミル、ロールズ、そしてノージックといった古今の哲学者たちは、これらにどう取り組んだのだろう。彼らの考えを吟味することで、見えてくるものがきっとあるはずだ。
宮台真司氏(本書オビ裏より)
1人殺すか5人殺すかを選ぶしかない状況に置かれた際、1人殺すのを選ぶことを正当化する立場が功利主義だ。これで話が済めば万事合理性(計算可能性)の内にあると見える。ところがどっこい、多くの人はそんな選択は許されないと現に感じる。なぜか。人が社会に埋め込まれた存在だからだ――サンデルの論理である。
彼によれば米国政治思想は「ジェファソニズム=共同体的自己決定主義=共和主義」と「ハミルトニズム=自己決定主義=自由主義」を振幅する。誤解されやすいが、米国リバタリアニズムは自由主義でなく共和主義の伝統に属する。分かりにくい理由は、共同体の空洞化ゆえに、共同体的自己決定を選ぶか否かが、自己決定に委ねられざるを得なくなっているからだ。
正義は自由主義の文脈で理解されがちだが、共和主義の文脈で理解し直さねばならない。理解のし直しには、たとえパターナル(上から目線)であれ、共同体回復に向かう方策が必要になる――それがコミュニタリアンたるサンデルの立場である。

この手の議論になじみのないひとにとっては、幸いなことに講義のレジメの様なものなので、
大変読みやすい。
これでも、まだちょっとという人のためには、NHKの番組をYoutubeにアップしてくれている人がいるので、
是非とも学生時代にかえって講義に参加してみてください。

番組のほうも放映中です。

4月4日 第1回 「殺人に正義はあるか」
Lecture 1 犠牲になる命を選べるか
Lecture 2 サバイバルのための殺人

4月11日 第2回 「命に値段をつけられるのか」
Lecture 3 ある企業のあやまち
Lecture 4 高級な「喜び」 低級な「喜び」

4月18日 第3回 「「富」は誰のもの?」
Lecture 5 課税に「正義」はあるか
Lecture 6 「私」を所有しているのは誰?

4月25日 第4回 「この土地は誰のもの?」
Lecture 7 土地略奪に正義はあるか
Lecture 8 社会に入る「同意」

5月2日 第5回 「お金で買えるもの 買えないもの」
Lecture 9 兵士は金で雇えるか
Lecture 10 母性売り出し中

5月9日 第6回 「動機と結果 どちらが大切?」
Lecture 11 自分の動機に注意
Lecture 12 道徳性の最高原理

5月16日 第7回 「嘘をつかない練習」
Lecture 13 「嘘」の教訓
Lecture 14 契約は契約だ

5月23日 第8回 「能力主義に正義はない?」
Lecture 15 勝者に課せられるもの
Lecture 16 私の報酬を決めるのは・・・

5月30日 第9回 「入学資格を議論する」
Lecture 17 私がなぜ不合格?
Lecture 18 最高のフルートは誰の手に

6月6日 第10回 「アリストテレスは死んでいない」
Lecture 19 ゴルフの目的は歩くこと?
Lecture 20 奴隷制に正義あり?

6月13日 Lecture 21 コミュニティの主張
Lecture 22 我々の忠誠心はどこにあるのか

6月20日 Lecture 23 同性結婚をディベートする
Lecture 24 善良な生活

内容は、正義や倫理を語る上で外せない諸流派の議論の基本を的確になぞり、
具体的な事例でその意味を学生達と考えてゆきます。

みんなのよく知ってる「最大多数の最大幸福」という誰もが否定できそうもない原理(功利主義)
の適用によって、あるときには倫理的に納得しようのない帰結が導き出されてしまうことがあります。
あちらの正義論の議論は、それとの対決です。
諸流派の切り口のバラツキは、こいつとの価値観・対決法の違いなんです。
キリスト教道徳の影響からか、忌み嫌っている人も多くいます。
でも、否定しても否定しても不死身のように生き返って来きてしまうんです「功利主義」は・・・。
日本でも、学会以外の場所で、地に足をつけた真剣な議論の芽が出かけています。
そういう議論を理解するための格好の基礎知識を得られる良い内容だと思います。
30年前の関西の大学では、色んな先生の講義を聴講して回りましたけど、
こんな素晴らしい講義におめにかかったことがないですね。
わたしは、このあたりの議論の周りを30年近くぐるぐる回っています。
意見の分かれ方は理解できたけど、どの意見に属したらいいのか未だに決めかねるほどの、
単純ではあるけれど、自らの生き方に関する根源的な倫理観の確立が要求される難しい議論です。

残念ながら正義論の原点、震源地は、

現在手に入らないし、もし、高価な古書が手に入っても、普通なら学生でも途中で投げ出しちゃうような難渋する内容・翻訳のものでした。

現在、

の著者川本氏が翻訳を進行中とのことなので、もし、原典に中りたいという奇特な人でも、
待ったほうがよいと思います。上記書籍も正義論入門にはちょうど良いでしょう。

30年くらい前にもこの手の番組がありました。

「不確実性の時代」と「選択の自由」と言う番組です。


ガルブレイスの『不確実性の時代』は、題名が示すとおり
内容もあたかも文学のような書名だけしか印象に残らない不確実なものでしたが、


ミルトン・フリードマンの『選択の自由』は、時流にも乗りその後の学会は言うに及ばず、
政治の新自由主義や、政策当局、民間金融機関のイデオロギーとなり、
先日、わたしたちが目の当たりにした破綻へと突き進んだのです。
そのフリードマンらの考え方は、現代の功利主義を代表するような考え方です。

フリードマンに関しては、経済学者の論説ではないけれど、
さすが、鬼のような読解力の「松岡正剛」の論評が大変面白いと思いました。

 
千夜千冊連環編 ミルトン・フリードマン 資本主義と自由

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爺っちゃん 再び、登場!

もはや歴史上の人物だから、若い人は知らないだろうから、ちょっとメモしておきましょう。

ちょっと前だけど、
人事を見たときには、マジで、腰を抜かしそうになったよ。・・ほんとマジで・・・・。( ̄□ ̄;)
これはみんなもよく覚えてると思うけど、
かって、「アラン・グリーンスパン」って銀行の元締めみたいな人が、
この世で一番影響力を持った時代があったんだ。
いまは、再び、「ポール・ボルカー」の時代だ。
実は、グリーンスパンの前の元締めで、グリーンスパンにバトンを渡した人だ。
ぼくが、大学に上がった頃は、ロナルド・レーガンってじっちゃんがアメリカの大統領だった。
元俳優だから、テレビ写りは優しい人って感じだけど、実は怖いひとだった。
実質的に、ソ連を降参させて、潰しちゃった人だ。
で、そのレーガンと一緒に、そのときの経済の問題を退治しちゃったのが、
この爺っちゃんってわけだ。
この爺っちゃんは、でかいだけじゃなかった。

ポール・ボルカー

彼の功罪に関しては、ちょっとやそっとでは、語る尽くせるものではない。
今は、デフレ!デフレ!って騒いでいるようだけど、その昔、もっと怖い状況があったんだ。
それは、「スタグフレーション」というんだけど、これが経済学の争点の中心にあった。

スタグフレーション(stagflation)とは経済現象の一つである。stagnation(停滞)、inflation(インフレーション)の合成語で、経済活動の停滞(不況)と物価の持続的な上昇が共存する状態を指す。

要するに、不景気で失業率がどんどん上がるのに、
そういう状態になると普通は下がる物価が、どんどん上がっちゃうって、
経済学では常識外れの最低の状態が、先進国で発生していたんだ。
背景に、オイルショックという特殊な事情があったんだけど、ほんと最低だった。
で、誰も、見通しを立てられなかった。
すーっと知らぬ間に登場して、人の迷惑顧みず、さっさとそれを退治したのが、
ボルガーって爺っちゃんだと言うことになってる。

カーター政権の経済政策の失敗は、イラン革命に端を発した第二次オイルショックによって極まっていた。79年からFRB議長職にあったボルカーは、深刻な財政赤字とインフレ、高失業率にあえぎ、スタグフレーションにあった米国経済の局面打開を図るべく、レーガン政権下においてレーガノミックスを主導する。
ケインズ嫌いで知られていたボルカーは、カーター政権までの経済政策を批判し、インフレ抑制を最優先課題とした貨幣供給量を引き締める高金利政策を実施した。今日のいわゆるマネーサプライ政策は、それまで5%台だった短期金利を20%まで跳ね上げ、米国民の銀行預金は一気に高利回りの投資信託などへとなだれ込むこととなった。金融界にもたらされた高金利のショック(長短金利の逆転)は、中小金融機関の多くを倒産に追い込んだが、高いインフレ率は見事に収まりを見せ、結果的に米国経済の景気拡大を継続させる基盤を整えた。
他の経済学者がスタグフレーションの解決策を理論的に提示できなかったこととも相まって、ボルカーは「20世紀最高のFRB議長」とも評価されている。


ま、事実そうなんだ。
今回の不動産バブルに端を発する金融危機の始末に、オバマは、爺ちゃん呼んできたって訳だ。
で今やってることがこれ。

Obama’s ‘Volcker Rule’ shifts power away from Geithner

ようするに、不動産バブルを作って弾けさせて、
自分達だけは、法外な利益を下々から巻き上げた張本人達に
睨みをきかして、ほんでもって規制して、その道具を取り上げちゃおうって訳だ。
もっともな話で、金融関係者以外、誰が聞いても納得の政策だね。
ここんとこで訳がわかんなくなっちゃうんだ。
元々、ボルカーってひとは金融業界代表みたいな人なんだけど、
これやっちゃうと、もっかいアメリカの金融業界はメチャクチャになるのは間違いない。
だって、お金をカルメラ焼きにして膨らますしか、
彼らの立ち直る手段は今のところないからね。確実に崩壊する。
オバマのアメリカ版「人気取り」事業仕分けだって理由があるにしても、
実害が、破格だ。
・・・・・世の中、解らんことが多すぎ・・・・どうなってんだ。 。゚(T^T)゚。
P.S.
実は、この爺っちゃんバブルに踊ってえばってた日本の銀行をやっつけるために、
BIS規制って仕組みを作ったことのある怖い人でもあるんだ。
実は、そのBIS規制って仕組みが、今回のアメリカの金融危機の中でも、
大きな役割をしてるんだ。
要するに、規制すると、必ず、解らないように抜け道作る人がいるってことだね。
もし、このあたりのことがもう少し深く知りたかったら、

愚者の黄金
愚者の黄金 ジリアン テット

が、読み物、物語としては、とっても面白いと思います。
これから、このポール・ボルカーって爺っちゃんが、頻繁に世の中を騒がすことになると思います。
みんなも、よくよく注目しててね。
ぼくの今回の騒動の感想の要点は、
1. 日本は、けじめをつけないって扱き下ろされたけど、実際起こってみると、
アメリカでも一緒だった。
故意にせよどうにせよ今回の異常な富の移転にたいして、しっかりケジメをつけて、
何らかの解消をさせることができたら、改革も本物だろうと思う。
2. 一番根っこの問題は、金融の利益追求のスピードだと思うね。
ビジネスの実態とあまりにもかけ離れている。尋常じゃない。
みんないつも全力疾走でも追いつけない。
アメリカ人というのは、いつの間に、あんなにせっかちになったんだろう?思い当たる節がない。
で、これって、本当にみんなの幸せのためになるんだろうか?
みんな落ち着いて、よく考えてみないといけない。

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