解りにくい議論が、ますます解らなくなったんじゃないだろうか・・・・増税論議
(ゲスト)
小野 善康 (大阪大学教授)6月27日(日)放送
増税!? 菅総理が唱える「第三の道」とは・・・
菅総理が所信表明演説で、経済建て直しのために今後推し進める政策を「第三の道」と呼んだ。
もともとこの言葉は過去の英国の経済政策で使われてきた表現だが、日本の場合はやや異なり、「第一の道」が自民党政権が長年推し進めてきた、巨額の公共事業による経済成長を図る政策、「第二の道」は小泉内閣の規制緩和による構造改革だ。
菅総理の唱える「第三の道」は何を目指すのか?
菅総理のブレーンであり、この「第三の道」の提唱者である小野教授をスタジオに招き、今後の日本の経済対策を議論する。
小野教授の議論は、端折って語るのが、大変難しい。
難しくはないのだけど、簡単に言うと、ますます、ますます解らなくなるのじゃないだろうか・・・。
反論は出来ないけど、納得しがたい引っかかるものが残るんじゃないか。
狐につままれたような感じ。そんな感じがするのではないかと思う。
彼の議論を、政治家や官僚が解るのかというと、年配者はたぶん無理だと思う。
ぼくなりに、補足しながら纏めると、
今は、『お金好き』の人が、いっぱいだ。
今の日本国民は、ものを買うより、お金で持ってるほうが好きなんだ。
原因は、いろいろ言われる。
世の中のお金が量が少ないとか、欲しいものがなかったりとか、
いつ首になるかわかんないとか、もうちょっと待ったら安くなるかもしれないとか・・・。
バブルの頃は、みんなお金で持ってても、次々、どんどん入ってくるから使っちゃいたくなったんだ。
値上がりしちゃ嫌だから早く買おうとか、首になるなんて心配なくって、いつ辞めようかの心配のほうが大きかったりして・・・・
これは、『モノ好き』の時代もあるってことね。
とにかく『お金好き』の時代は、お金を持ってる人が、お金を手放さない。それが不景気の原因。
そうならば、ちょっと無理矢理、国が消費税の形で借り上げて、
全額、雇用創出が出来る分野(それが社会福祉分野というわけだ。)に、国がお金を使っちゃうと言う。
そうすれば、お金が全然ない人=失業者が雇用されて、お金が回るわけだ。
その人たちは、お金が好きだからと言って、貯めるほど持ってないわけだから、すぐ使っちゃう。
そのお金は、既に仕事を持ってる人のとこに支払われるわけだから、
消費税で借りるけど、回り回って返ってきますよって話だ。
『お金好き』(デフレ)の社会から脱出するために、税制度を使っちゃおうってわけ。
平成22年6月22日の閣議決定 財政運営戦略 でも、その線に沿った文言が、あちこちに書かれているが、
ああいう官僚の作文は、細部まで官僚語を普通の言葉に置き直してから理解しなければならない。
細部の文言は取り上げないが、ぼくには、「税制健全化の目標達成に向けて、必要な歳入を確保していく。」
という言葉だけが浮き上がって見える。
菅総理も、明らかに、消費税増税と財政再建を絡めて話している。
小野教授は、お金の流動化による経済成長により、副次的に税収増が発生し収支改善するという。
財政再建とは直接関係がない話で、デフレ脱却策だ。
菅総理がデフレ脱却策として語ってるような感じは全然しない。
小野教授は、ある分野で、経済学会の頂点に立つ人だから、
ちょっと経済学の解った人を引っかけるために、看板として利用されているだけじゃないかと思わせる。
番組では、星浩さんが、
「政治家・官僚は信頼できない。集めた金は、全部使っちゃうと言うけど、
政治家・官僚は入ったお金は、自分のものだと思って、自分たちで貯めちゃうんじゃないの?」と言う点をついたが、
小野教授も、その点が問題だという。
ぼくも、小野教授の言うことも、前から馴染んでるので解らなくはないけど、
昨年の予算を組んだ人たちに、これをやれっても無理だと思う。
『お金好き』(デフレ)の原因ののひとつに、お上に対する不信が来ると思うんだよね。
にわかに、信用してねって言われても、なかなかしんどいんじゃないかな・・・。
どうしても無理を押してやるなら、条件がいると思う。
以前の小泉=竹中のタッグのように、
小野教授も選良となり、菅総理も小野教授に全権を渡して、必ず実行するという姿勢を示さないと信用できないと思う。
アメリカなんてそんな話はざらにあるし、
ちょっと意味が違うけど、『第3の道』の元祖アンソニー・ギデンズ先生だって、議会に席を持ってるんだし、そうすべきだ。
今回の参院選に、出なかったのは、「先生!ほんとにマジ?・・・」って、言われても仕方ないと思う。
でも、学者としての評価は知らないけど、竹中氏は、政治家、行政マンとしては破格の能力を持ってた人だし、
何より、返り討ちにあったけど、文武両道に長けた命知らずの高橋洋一氏がついていたからね・・・・。
なにを置いても、期を見るに敏な平ちゃんの呼吸と、丸投げ純ちゃんの絶対的な後ろ盾あってのものだったね。
そんな体制が作れるかどうかが一番の問題だ。・・・・結構難しい条件だと思う。
でも、その前にもっと簡単に実行できることがある。
そんなウルトラCのような裏技使うよりも、日銀の非常識な人たちの首切って、
常識的な金融政策が出来る人に変えて様子を見るということを先にやったほうが、いいように思いますよ。
こんな簡単なことが出来なきゃ、小野教授の言うことなんて出来っこないでしょう。
教授の考えを理解できる人たちばっかの世の中なら良いかもしれないけど、
みんながちゃんと理解出来るなんてとても思えない。
実証的な話でないのでなんだけど、増税によって、ますます、『お金好き』、『お金愛』が昂進してしまうリスクのほうが怖いと思う。
今は、そんなリスクを冒しても良い時期なのかというと、リスクは回避しなければならない時期だと思う。
彼の議論は分かり難いので、以下の本が解りやすいでしょう。
この本の対談が、菅総理との付き合いの始まりじゃないでしょうか。
これは、小泉構造改革批判の書です。
以下、優秀な教科書です。
彼のマクロ理論の体系を知るには、この本が良いでしょう。
ぼくは、下の一般理論解説は、何回か読んでるけど、まだ良く理解できないでいます

